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傷の応急手当と生理用ナプキンのすゝめ -その2-

「傷の応急手当と生理用ナプキンのすゝめ -その1-」の続きです.なんか書いてたらずいぶん長くなってしまいましたが,頑張っていきましょう!(`・ω・´)

前回は生理用ナプキンが高い吸水性を持っていることを挙げ,それに伴い数多くの利点が生まれることを説明してきました.しかし生理用ナプキンの優れた点は吸水性だけではありません.

1つは,「傷の固定が容易」 であるということです.応急手当の講習を受けた方ならよくわかるかと思うのですが,実はガーゼやハンカチって包帯で上から固定したとしても「結構ズレる」 んですよね….包帯でしっかりと固定するのはそれなりに技術がいりますし,例えば登山のように動く場合は尚更です.ガーゼがずれ動くことが傷によくないこ とは明白ですね.しかし生理用ナプキンは裏面に接着テープが張られていて布に張り付けられるようになっています.このため上から包帯を巻くとしっかり固定 でき,激しく動いたとしても生理用ナプキンが傷からずれることはなく,傷病者の苦痛を軽減できます.

ついでに,一つ当たりの価格が安い点も魅力です.例えばAmazonで確認すると個包装の滅菌ガーゼ(7.5cm*7.5cm)が10枚で600円台であるのに対して,生理用ナプキンは
20cm程度のスリムタイプでも20~30個のパックで300円台といったところです.もちろんガーゼにしろ生理用ナプキンにしろ応急手当でそこまで頻繁に使うことはありませんが,やはり生理用ナプキンは必需品な分だけ安いようです.

最後にこれまでの内容をまとめると,生理用ナプキンは応急手当において以下のような優れた性質が持つことがわかります.
  1. 緊急時の入手が容易
  2. 個包装で清潔
  3. 大きな吸水性
  4. 良好な通気性
  5. 傷の固定が容易
  6. 滅菌ガーゼより安価
これらの性質は,傷病者の苦痛や不快感を低減するだけでなく,救助者の負担をも軽減することでしょう.本当に生理用ナプキンを応急手当用に販売してほしいくらいです(笑)

さて,ここまで生理用ナプキンが傷の手当にも有用であることを見てきました.実際にこれらを持ち歩いたり応急手当に使うかはさておき,身近なモノでも意外と応急手当に役立つことがわかるのではないでしょうか.
応急手当はその名の通り応急的な手当ですので,あくまで医師に見せるまでのつなぎです.しかしそれゆえ,本格的な治療に先立ち傷病者の生死を分けるのは迅速な応急手当であることに疑いありません.身の回りにあるものは意外と応急手当に応用できるんだと事前に知っておくことは,手当の選択肢を広げ,より冷静で適切な対応につながるのではないでしょうか.そんなわけで,今回はアウトドアに伝わる生理用ナプキンの有用性についてでした!
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傷の応急手当と生理用ナプキンのすゝめ -その1-

ご無沙汰しております.およそ半年ぶりの更新,それも料理以外の記事となると本当に数年ぶりですですね….書きたいネタはこの間にいろいろ溜まっていたのですが,忙しさもあり中々更新することができませんでした…(-_-;)

さて.私の趣味は登山なわけですが,登山には怪我や病気のリスクが常に付きまとうもの.このため安全な登山のためには,
日本赤十字社の救急法講習会や,消防署が開催する救命講習などを通じて,常に応急手当・救命措置に関する知識と技能をアップデートしなければなりません.この講習では衣服を使った担架の作り方や,傘やボールペンによる骨折の固定など,身近なモノを使った応急手当も多く紹介されます.

ところで身近にありながら我々男性だと普段まず手に取らないであろう衛生用品の筆頭として,「生理用ナプキン」があげられます.しかし実はこの生理用ナプキン,特に使い捨ての紙ナプキンは,古くから登山者やボーイスカウトの間で応急手当に用いられているのです.もちろん山ガールのみならず,男性登山者も含めてです.そこで今日は,応急手当における知られざる生理用ナプキンの有用性について考えてみたいと思います!

※なお,生理用ナプキンは当然のことながら「生理用品」であり,傷の応急手当に用いることは本来の使用方法ではありません.生理用ナプキンの応急手当への応用は,あくまで自己責任でお願いします.


数ある応急手当の中でも特に活躍するものの一つに,「傷の手当」が挙げられます.傷の手当は大まかに
  1. 傷口の洗浄
  2. 止血(直接圧迫止血)
  3. 傷口の固定,保護
といった3つの段階に分けることができます.このうち生理用ナプキンが特に威力を発揮するのは,「2.止血」と「3.傷口の固定,保護」です.順を追って説明していきます

「1.傷口の洗浄」では,傷についた泥や砂を真水でよく洗い落とします.傷口にゴミが残っていると治りが遅れるほか,不衛生な状態を放置すると傷口から感染症にかかる危険性もあるためです.特に登山者であれば受傷後すぐに病院に行くことは困難なので,飲み水とは別に応急手当用として500ml程度のペットボトルの水を準備しておくとよいでしょう.

傷の洗浄が終わったら次は「2.止血(直接圧迫止血)」です.止血方法にはいくつか種類がありますが,最も簡単かつ確実なものが「
直接圧迫止血です.やり方は①傷口に「医療用ガーゼ」や「清潔な布」,「生理用ナプキン」などを当て,②その上から下図のように傷口を手のひらで強く圧迫します.以上!このとき,ティッシュや脱脂綿を止血に使うと繊維が傷口に残ってしまい,傷の治りの遅れにつながりますので,出来るだけ使わないようにしましょう.
 直接圧迫止血


最後は「3.傷口の固定,保護」.清潔な布やガーゼで止血した上から包帯を巻くなど,傷口が開いたり泥や砂が入ることを防ぐ必要があります.


しかし,ここで止血に使う医療用ガーゼや清潔な布といったものが意外とくせ者なのです.これらは傷口に当てるものなので当然「清潔」でなければならず,例えば首に巻くタオルのように汗や泥の多く付いた布は不適切です.また特に登山者なら着替えなども持っていくので清潔な布はなくもないのですが,登山中にあまり使わないこれら着替えは大抵リュックサックの一番底に仕舞われる運命なので,緊急時に即座に取り出すのは困難です.すると,病院などでも使われる医療用ガーゼが清潔だし止血に適していそうですが,現実問題として医療用ガーゼを持ち歩いている人がどれだけいるかは……正直疑問ですよね….応急手当の心得のある登山者ならともかく,少なくとも街中や自宅ではすぐに手に入るとは言えなさそうです.

このように「医療用ガーゼ」や「清潔な布」って,必要になった時に即座に手に入らないことが案外よくあります.しかし生理用ナプキンであれば,ほとんどの女性がカバンに入れるなどして持ち歩いているほか,近くにコンビニがあればすぐに入手できることもあって,入手が非常に容易いと言えるでしょう.これは応急手当のような一刻を争う場面で極めて重要な要素です.しかも体に直接つけるものの上に個包装,使い捨てとあって,十分に清潔でもあります.

また仮にハンカチなど清潔な布や医療用ガーゼが手に入ったとしても,まだ困ったことがあります.直接圧迫止血ではこれらを傷口に押し当てる必要があります.しかしこれらの布に血が滲むと止血効果が落ちるため,そのようなときは上からさらに清潔な布やガーゼを重ねる必要があります.液体を保持する能力が大きくないことは,ガーゼやハンカチの欠点と言えるでしょう.また感染症のリスクなど衛生上の理由から,救助者の手に傷病者の体液(血液)が付くことは,避けるべきとされています.血がすぐに滲んでしまうガーゼなどは,結果として傷病者の体液に触れる可能性も増やしてしまいます.

一方の生理用ナプキンは,自重の1000倍程度の水を分子レベルで保持できる吸収体(高吸水性樹脂)が使われています.これは赤ちゃんの紙おむつも同様です.生理用ナプキンはこの仕組みによって小型軽量ながら大量の液体を吸収できます.高吸水性樹脂は分子レベルで水を水分を閉じ込めるために,どんなにしぼっても水は滲まず,許容範囲内であれば(CMでお馴染みのように)サラサラの状態が保たれます.付け加えると,生理用ナプキンは吸収体の裏側に防水性のシートが張られており,液体が吸収体の許容量を超えたとしても裏側まで浸透することはありません.つまり生理用ナプキンはガーゼなどより液体の保持能力に優れ高い止血能力の悪化を防げるほか,救助者が傷病者の体液に接触するリスクも低減してくれます.
 ロリエ(花王)のHPより引用

生理用ナプキンが多くの水を吸収でき,しかもサラサラの状態を維持できることは,他にも多くの利点をもたらします.傷口を洗浄したあと通常ならば傷回りの水分を拭かなければなりませんが,吸水性の高い生理用ナプキンならその工程を省くことができ,手当の迅速化につながります.怪我の手当は誰しも緊張するものですが,その中で作業工程が少しでも減ることは救助者の負担も減らしてくれます.
また吸収体が分子レベルで水を閉じ込めることに加え,近年のナプキンは通気性の良さもうたわれており,傷口が蒸れて傷病者が不快に思うことも減ります.これは傷口の雑菌の繁殖を防止することも意味します.

また通常のガーゼなどでは止血後に滲んだ血糊で傷口に固まり,剥がす時に痛むことがしばしば.その際傷も開きがちです.ちなみにガーゼを当てるのは包帯を直接巻くともっとずっと痛むからなのですが,それよりましとは言え痛いものは痛いですよね(´・ω・`)
しかし前述のような理由から,生理用ナプキンは血を吸ったとしても傷口に張り付きにくいです.もともと血液を吸収することに特化していますしね.つまり生理用ナプキンは血を吸っても傷に張り付きにくく,傷口への負荷が比較的少ないと言えます.



ここまででも生理用ナプキンが応急手当において優れた性質を持っていることはお分かりいただけたのではないかと思います.特にかさばるものではないですし,災害時やアウトドアの怪我に備えてリュックや避難袋に備えておくことは,例え男性であっても無駄ではないと思いますが,どうでしょうか.

ところで生理用ナプキンの利点はまだまだあります.長くなったので続きは次の記事で(;^ω^)

参考文献
日本赤十字社,救急法基礎講習.第3版,日赤サービス,2012.
日本赤十字社,救急法講習.第10版,日赤サービス,2014.
”多量の出血”,日本赤十字社,2016,http://www.jrc.or.jp/activity/study/safety/bleed/,(参照2016-8-16).
"ソフィ",
ユニ・チャーム,2016,http://www.sofy.jp/index.html,(参照2016-8-16).
"ロリエ",花王,2016,http://www.kao.co.jp/laurier/,(参照2016-8-16).


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