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難民はISILじゃない.イスラム教徒はテロリストじゃない.~パリでのテロについて~

パリ 6か所で同時テロ 120人以上死亡
NHK 11月14日 15時07分
フランスの首都パリで日本時間の14日朝早く、コンサートホールやレストランなど少なくとも6か所で、何者かが銃を乱射したり爆発物を爆発させたりする事件があり、合わせて120人以上が死亡しました。フランスのオランド大統領は「前例のないテロだ」として非常事態を宣言し、警察は同じグループによる同時テロの疑いがあるとみて捜査しています。
”パリ 6か所で同時テロ 120人以上死亡”.NHK.2015.http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151114/k10010305641000.html,(参照2015-11-18)

すでにご周知の通りだと思いますが,先日13日夜(日本時間14日朝),フランスの首都パリで大規模かつ同時多発的なテロ事件がありました.このテロによるこれまでの民間人の死者は132人となっており,現地のメディアは「フランスで戦後最悪のテロだ」と報じるなど,極めて甚大な被害が出ています.ひとまずは死者のご冥福と,街や人々の傷が一日も早く癒えることを祈りたいと思います.

今回のテロ事件では犯人が難民に紛れて正規のルートでフランスに潜入し,凶行に及んだことが知られています.溺死したシリア難民の男児の写真がきっかけとなり,難民支援がにわかに盛り上がったのが今年の9月.その動きを受けて欧州が難民受け入れを拡大した矢先の事件でした.今回のテロを受けて,フランスを含む欧州全域で難民受け入れへの批判が急速に高まっています.
仏 同時テロ事件以降 難民受け入れ反対が増加
NHK 11月18日 14時04分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151118/k10010310801000.html


さて今回の記事では,テロを起こしたISILの狙いと,
難民支援が下火になりつつある現状について考えてみたいと思います.

ISILには世界中にシンパが居ると考えられています.実際のところシリアやイラクを主な活動地域としているISILのメンバーの大半は外国人戦闘員であり,今春の時点で欧州全体から3000人以上,フランス一国からも1000人以上がISILの戦闘員となるべく中東へ渡航していると推測されています.その気になれば世界中で要員が活動できるはずのISILですが,なぜ今回は難民に紛れ込ませるなどという遠回りな方法で戦闘員を派遣したのでしょうか.それはISILが「どこから戦闘員をリクルートしているか」を考えると見えてくるものがあります.

以前に弊ブログで書いた『「人道支援」がテロ組織を壊滅させる?』で詳しく触れていますが,実は
米総務省によるとISILに参加する若者のうち少なくない数が経済的理由での参加,より端的に言えば「テロ組織への出稼ぎ」であると見られています.これは特にISILに限った話ではなく,アル・カーイダやその他のテロ組織においても同様に,経済や社会に対する不満に付け込んで一般市民を戦闘員へと勧誘する手法を採っていることが知られています。つまり「貧困層や難民といった社会的弱者は,あらゆるテロ組織にとって格好のリクルート対象」なのです。同時に,「戦災による難民や不況によって職にあぶれた若者は,自身の生活のために非合法な手段に頼らざる負えない」とも言えます。

上記を踏まえた上でなら,勘のいい皆さんは私の言いたいことに察しがつくのではないでしょうか.難民などの弱者=リクルート対象が居なくなって困るのは,他ならぬISILなのです.
彼らが敢えて戦闘員を難民として正規のルートで潜り込ませた背景には,高まりつつあった難民支援運動を妨害し,難民流出を阻止する意図があったと考えると自然です.

難民に紛れてテロリストが国内に侵入したことを印象付ければ,それだけで難民受け入れのハードルは上がります.受け入れたとしても,国民の目線は腫れ物を触るような怯えを含むものになるでしょう.現実に欧州全土では難民支援に対する批判が,テロを受けて急速に高まっています.保護を受けられなかったり,あるいは社会的に居場所のない難民は,食い扶持を得るために非合法な手段に頼らなければなりません.このような難民と一般市民との分断工作こそがISILの目的であれば,その目的は十二分に達成されつつあると言ってよいでしょう.


そのような中で,私たちがすべきことはなんでしょうか.

ひとつは戦災地の難民支援を絶対に続けることです.難民支援の停止は,今生じている難民を見殺しにするばかりでなく,ISILを含むテロ組織の勢力を強め,将来にわたって被害を受ける人を増やす結果に繋がってしまいます.むしろこれまでの倍の支援をしたっていいくらいです.

その一方で,2015年の9月以降に起こったような安易な難民受け入れには口を酸っぱくして反対します.
自国とは価値観や文化の全く異なる難民を受け入れるには,衣食住はもちろんのこと職と教育の用意も必要不可欠です.逆に言えば,そのような受け皿を準備することなく難民を受け入れれば,今のように人々の反感を産み,新たな人道危機の火種を作るだけでしょう.実際に国連高等難民弁務官事務所は
ヨーロッパが差し迫った人道危機、それも、かなり自ら作り出した危機に直面している」とのコメントを出しています.

許容量を大幅に超えた難民受け入れによって水も食料も住居も不足し,受け入れを待つ難民は国境付近で夜露にぬれ,やひもじい思いを強いられます.また異文化のストレスや難民に紛れたテロの不安などから難民への風当たりは強くなってしまいました.そのような難民はマフィアのような地元の犯罪組織に加わったり,暴力的な方法に頼ることになり,治安の悪化にもつながります.
付け加えると難民の流入を防ぐために国境警備に今までより多くのコストをかけなければなりません.そしてこれらの負担はさらに難民への悪感情を増大させる悪循環となるのです.

つまるところ,安易な難民受け入れは難民支援どころではなく,かえって別の人道問題を発生させたのです.そして難民に対する風当たりの強まりは難民支援への無関心を生じさせ,テロや難民を取り巻く状況はかえって広い範囲で悪化したといってよいでしょう.自国への受け入れだけが難民支援の方法ではないのに,
ここで安易な難民受け入れとそれが引き起こす難民支援意識の急激な弱まりは,テロリストを利するだけというものです.繰り返しますが,難民を支援する方法は難民の直接受け入れだけではないのです.

ここで強調しておきたいことは,ISILは難民やイスラームの代弁者などでは決してないということです.難民はISILではないし,むしろそのようなテロや戦災から逃げてきた人たちなのです.イスラームだってテロリストではありません.その証拠にスンニ派最高権威の宗教機関「アズハル」や,シーア派を国教とするイラン・イスラーム共和国をはじめ,世界中のムスリムがISILとは違うということを強く宣言しています.
私は個人的にイスラームが好きで,その中には西洋的な思想とも相反しない,尊敬すべき発想が多くあることを知っています.そのイスラームがテロと同一視されると,とても悲しくなります.
何より重要なことは,難民はISILじゃない.イスラム教徒はテロリストじゃない」と改めて認識することではないでしょうか.

「人の心」を巡る現代戦争
http://dragoner-jp.blogspot.jp/2014/09/blog-post_19.html


戦禍に脅かされない平和で秩序だった生活に,多くの人が一日でも早く復帰できることを,心から祈っています。

「人道支援」がテロ組織を壊滅させる?

シリア人道支援に計4500億円 国連会合で各国、日本も拠出

04/01 00:50 
【カイロ共同】泥沼化するシリア内戦の人道危機に必要な資金対策を協議する国連の第3回シリア人道支援会合が31日、クウェートで開かれ、各国は計38億ドル(約4500億円)の支援を表明した。ロイター通信が報じた。

 日本からは中山泰秀外務副大臣が出席し、トルコに逃れたシリア人難民支援として新たに3億7千万ドル(約440億円)の支援を表明した。
 米国は5億700万ドル、クウェートが5億ドルの資金拠出を表明した。国連はことし1年で約84億ドルの支援が必要とみている。
 国連の潘基文事務総長は「シリア人5人のうち4人が貧困や苦痛、欠乏の中で生活している」と演説した。


”シリア人道支援に計4500億円 国連会合で各国、日本も拠出”.北海道新聞.2015.
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/international/international/1-0118242.html,(参照2015-4-17)

2011年に始まった民主化運動(いわゆる「アラブの春」)以降,政府軍・
ISILやアルカイーダ等の武装集団・反政府勢力など,今現在も複数の組織が入り乱れて戦闘を行っているシリアについて,このたび新たな人道支援が国連で決定されました。

4年間のシリア国内での死者は22万人を超えると推定されており,それをはるかに上回る難民に対しては大規模かつ国際的な人道支援が必要不可欠だといえます。新たに約束された支援額はシリアのGDPに対して5%にものぼる巨額のものです。ひとまず今回の決定は評価されてよいでしょう。


さて今回は,このような人道支援が持つ役割について,「テロとの戦い」の観点から考察したいと思います。このような人道支援活動は,人道的な理由のほかに,テロ組織を弱体化させる役割も持っているのです。

ではなぜこのような「人道支援」がISILやアル・カーイダといった武装集団に対して効果があるのか。それは「武装集団の人的資源(≒戦闘員)がどこから来るのか」について考えると見えてきます。


国際テロ組織「アル・カーイダ」を母体としつつ,
虐殺や人身売買をはじめとする極めて残忍な行為によって2014年2月にアル・カイーダから絶縁を表明されたISILは,「従わない者は敵だ」という方針のもと,この1,2年の間に急速に勢力を拡大させてきました。
英ロイター通信国連の報告などによると,
占領地の油田から得た原油や天然ガスの密輸や,新たに占領した都市の銀行からの強奪など,非合法な手段によって安定的な資金の調達に成功し,今やISILは「史上最も裕福なテロリスト」とも呼ばれています。


このように豊富な資金源を持つISILは,金にものを言わせて
月給は約72万円」(NEWS ポスト7)とも報道される高額の給与を戦闘員支払うことで,支配地域の内外から広く人員を募集しています。戦禍によって現地で職にあぶれた若者(難民)が,生活のためにISILに参加せざる負えなくなっていることは想像に難くありません。

また
米CNNの報道によると,ISILの戦闘員のうち2万人以上が外国から参加していると推計されています。そのようなISILに参加する外国人戦闘員の中には思想的に共感を覚える者ももちろんのこと,米国務省の分析では経済的理由も参加の重要な要因と見られています。例えばISILへの参加が最も多いのはチェニジアからですが,2011年の「アラブの春」以降に停滞した経済のために,チェニジアでは15%以上という高い失業率が続いています。すなわち,経済的な理由から高給を謳うISILに「出稼ぎ」に来る外国人が多いということです。


上記は特にISILに限った話ではなく,アル・カーイダやその他のテロ組織においても同様に,経済や社会に関する不満に付け込んで勧誘する手法を採っていることが知られています。つまり貧困層といった社会的弱者は,あらゆるテロ組織にとって格好のリクルート対象なのです。同時に,戦災による難民や不況によって職にあぶれた若者は,自身の生活のために非合法な手段に頼らざる負えないとも言えます。


ここまでくれば,勘の良い方はもう気づかれているのではないでしょうか。
難民や貧困層などの社会的弱者が生活のためにテロ組織に参加する。
つまり逆を言えば,食糧・医療・住居の提供,雇用創出と産業基盤のためのインフラ整備,教育・人材育成支援など,継続的な人道援助によって安定的かつ平和的な生活を供給することができれば,直接的にテロ組織に流れる人員を低減させることができます。食べるもの,職業,戦闘のない生活があれば,少なくとも経済や安全上の理由からテロ組織に参加する必要性はなくなるでしょう。

実際に近年では,戦闘を終結させることよりも,「銃後の地域の秩序をどのように回復・形成するか」ということのほうに重点が置かれ,
国際政治分野では盛んに研究されています。たとえ一つのテロ組織を壊滅させたところで,安定した生活基盤がなければすぐに第二,第三のテロ組織に人が流れてしまうだけだからです。その意味では,日本が行うような人道支援活動は,地域の安定に大きく貢献しているといえるでしょう。
もちろん,まずは戦闘を終わらせないことには話が始まりませんが,それだけでは根本的な解決にはならないのです。戦闘の終結と,戦後の秩序の回復の,両方を考える必要があります。

「人の心」を巡る現代戦争
http://dragoner-jp.blogspot.jp/2014/09/blog-post_19.html

継続的な人道支援によって,戦禍に脅かされない平和で秩序だった生活に多くの人が一日でも早く復帰できることを,心から祈っています。

そろそろインフルの季節ですね…~病気を予防するためには?

ご無沙汰しております。最近めっきり寒くなって,自分のボロアパートでは朝の室温は10℃を下回る季節になってきました。実家は北海道なのですが,既に氷が張り霜柱が立ち雪は降りと言った有様で,いよいよ冬だなぁと思ってきたところであります。

児童200人余インフルエンザ集団感染
インフルエンザの患者数が各地で急増するなか、長野市内の小学校では児童200人余りに上る集団感染が確認され、休校の措置をとりました。
長野県は、これからインフルエンザの流行期を迎えると見込まれることから、こまめな手洗いやワクチンの接種など感染予防に努めるよう呼びかけています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141203/k10013687591000.html

最近の急激な寒さで体調を崩された方も多いのではないでしょうか。冬と言えば毎年恒例のインフルエンザの季節でもあります。今年は例年より早くに流行が始まっているということで,体調を崩したところで別の病気にかからないように特に注意したいところです。

さて,昔から病気の予防にはうがい・手洗いが重要であると言われてきました。
2002年から2003年にかけて京都大学が行った調査によれば,うがいをすることで実に40%も風邪の発症が低減できるそうです。また一般にウイルスは石鹸やアルコールに弱いこともよく知られています。例えばノロウイルスのようにアルコールによる殺菌が難しいものでも,石鹸によって物理的に洗い落とす(=除菌)ことはあらゆる細菌・ウイルスに対し有効です。広島県のホームページには,石鹸で60秒間手を洗うだけで99.99%のウイルスが取り除かれるとされていますインフルエンザと言わず,病気の予防にはうがい・手洗いが極めて効果的であることは議論を待たないでしょう。

また昔から体の免疫を高め病気を防ぐには,滋養のある食べ物と十分な休養をとれと言われています。タニタのホームページには
  • タンパク質:基礎体力をつけ,抵抗力を高める…魚介類・肉類,卵,大豆製品など
  • ビタミンC:免疫力を高める…イチゴ,蜜柑,ホウレン草など
  • ビタミンA:のどや鼻などの粘膜を保護する…ホウレン草,人参,カボチャなどの緑黄色野菜など
  • 亜鉛:疲労回復・新陳代謝を活発にし,免疫機能を高める…カキなどの魚介類,ナッツ類,大豆製品など
といったものが,病気を予防する上で特に効果的な栄養素として紹介されています。
またカゴメの研究によると,ヨーグルトなどによって乳酸菌を継続的に摂取することで免疫機能が活性化し,インフルエンザ感染のリスクを低減させることが実証されているそうです。


一度病気にかかってしまえば仕事や勉強どころではなくなり,病院に行くのと仕事の生産性が大幅に下がるのとで,数千円いや数万円単位で大きな損失が出てしまうことに。またそこで無理をすれば病気をこじらせるばかりか,自分が感染源となり他 人に大きな迷惑をかけてしまう事にもつながりかねません。それらのリスクを,うがい・手洗いにかかるわずかな時間・コストと比較した時に,どちらが得かは 火を見るより明らかではないでしょうか。

また季節性のインフルエンザについては
ワクチン接種によるインフルエンザ発症の予防効果は、65歳未満で70~90%、65歳以上で34~55%、死亡リスクに対しては80%以上の効果があるとされています」
(武蔵小金井クリニック)
http://www.kanwakai.jp/influenza.asp
とあるように,一度のワクチン接種によって死亡や発症のリスクを大きく減らすことができるとされています。もちろんワクチンを接種したからと言ってインフルエンザを100%予防できるというものではありませんが,例え発症してもワクチンによって軽症で済むことは知られており,その効果は明らかです。

厚生労働省によれば,公衆衛生においては他の追随を許さない日本においてすら,超過死亡(WHOによって導入された,その病気によって直接的・間接的に亡くなった方の合計を推定したもの)ベースでは毎年1万人もがインフルエンザによって亡くなっていると言われています(リンクのQ.10参照)。もちろん罹患者はそれをはるかに上回り,同じ厚労省の資料(Q.10)では毎年1000万人が国内で感染するとも言われています。ワクチンの費用3600円は,年に一度の保険料と考えれば決して高いものではないと思うのですが,どうでしょうか。

近年ではワクチンの副作用を恐れ,ワクチンを打たせないと言った反ワクチン派とでもいうべき方々も散見されますが,ワクチンを打つことで病気の予防や軽症化に顕著な効果があることは明白です。ワクチンを打つことの危険性のみ強調されますが,ワクチンを打たないことによって重い病気にかかるリスク,あるいは自分が感染源となり他の大勢に病気をうつす可能性も同時に増加することになります。
少なくとも,ワクチンを打つことのリスクのみを過剰に怖がるのは,おおよそ理性的な態度とは考えられません。ワクチンを打つことのリスク,打たないことのリスク,その両方を冷静に見極めることが必要だと自分は思います。


長々書いてきましたが,以上をまとめると,
  • うがい・手洗いの習慣をつけるべし!
  • 夜はゆっくり休むべし!
  • 栄養のある食事をとるべし!
  • 予防接種を受けるリスクと受けないリスク,両方考えて冷静に判断すべし!
ということになるでしょう。
後悔先に立たずという言葉もあります。
どうか皆様,お体に気をつけて,良い年末をお過ごしくださいm( _ _ )m

「登山届って大事だよね」というお話。

御嶽山 47人死亡 戦後最悪の火山災害

2014年10月02日 01時06分

長野、岐阜両県にまたがる
御嶽山おんたけさん(3067メートル)の噴火で、長野県警などは1日、約40時間ぶりに捜索を再開、心肺停止状態で倒れていた遭難者35人を搬送し、全員の死亡を確認したと発表した。

今回の噴火による死者は47人となり、火山災害の死者数 としては、1991年と93年に計44人の死者・行方不明者を出した雲仙・普賢岳(長崎県)の火砕流被害を超え、戦後最悪の惨事となった。地元消防には、 亡くなった47人を上回る数の行方不明者情報が寄せられており、捜索は2日もほぼ同じ態勢で継続する。


御嶽山の噴火による犠牲者はついに1991年の雲仙普賢岳の噴火を抜き、戦後最悪の規模となりました。これまで位下界に搬送され死亡が確認された47人の他にも
新たな行方不明者の情報の存在や岩石の下敷きとなり今も救助を待っている方々がいる事を考えれば、今後犠牲者はさらに増えることが確実の情勢となっています。

御嶽山は現在に至るまで火山活動を続けており、有毒な火山ガスや噴石の危険のある中、消防・警察・自衛隊による決死の救助活動が続けられています。二次災害を避けるために
これまで何度も救助活動が中断されていることからも、如何に救助現場が困難な状況であるかを垣間見ることができるでしょう。遭難者と救助活動に当たっている方々の全員が一刻も早く安全に下山されることを祈るばかりです。


さて、御嶽山のような火山の噴火を含め、天候急変や滑落、あるいは急な体調不良や怪我など、山行には遭難のリスクがつきもの。
特に近年は遭難の件数が右肩上がりで、
2013年は1961年の統計以降初めて遭難件数が2000件を超えるなど、過去最悪を更新し続けています。遭難を避けるためには日頃から体調管理をし必要な技術・知識を磨くのはもちろんですが、いざ遭難してしまった時に自分の命を救う大きな鍵となるものは、なんといっても「登山届の提出」だと思います。

「登山届」別名「山行計画書」とは
  • 山域、日程
  • 登山メンバー全員の氏名、生年月日、住所、連絡先、緊急連絡先(≒実家)
  • 装備一覧
  • 食糧計画(山の上でどんな食事をとる予定か)
  • 登山ルート及び行動計画(何日の何時にどの地点付近を通過する予定か、何時にどこに下山する予定か、など)
  • 非常時にとる行動とエスケープルート(避難経路)
といった情報を示したもので、家族や警察に山行前に届け出る必要があります。いざ遭難事故が起こった時、警察などの救助者はこの登山届の情報を元に救助活動を展開することになるため、まさに命綱と言えるでしょう。

keikaku_01.png

登山届の例(
長野県警のHPより引用)


今回の御嶽山の噴火に際しても

御嶽山、登山届徹底されず 不明者の把握難しく

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO77797800R01C14A0CC0000/
2014/10/1 13:47     日本経済新聞 電子版

御嶽山には登山届を出さずに入った人が多く、行方不明者数の把握を難しくしている。


といったように、登山届を提出しなかった人が多いために被害の全容を把握することが難しくなっています。またどの辺りにどれだけ人がいるのかといった予測も立てられないために捜索範囲を広げざる負えず、救助活動を遅らせる要因の一つとなっています。


登山届を提出しない場合
  • いつ誰が山に入ったのか分からないため、遭難発生そのものに気づかれず、初動対応が遅れる

  • どの地点を何時ごろに通過するのか分からないため、捜索範囲が広がり、救助が遅れる
と言うリスクが非常に高くなります。より端的に言えば、登山届を出さずに遭難したら死ぬ可能性が高いということです。逆に言えば適切な登山届さえ提出していれば、逆算によって警察は遭難者や遭難地点を割り出すことができ、いち早い救助を受けることが可能になるでしょう。


また救助活動の遅れは、遭難者の死以外の別のリスクをも増加させます。それは「捜索費の増加」です。
山岳遭難ではまず公的機関である警察が動くことになりますが、この時消防や海保が海や平地で救助活動を行うのと同様に、警察の活動費は公費から支出されるため、遭難者や家族が捜索費用を負担することはありません。

「警察などによると、一般的に警察や自治体の職員、防災ヘリコプターなどが捜索・救助活動を行う場合は、費用は原則公費で賄われ、遭難者やその家族が負担することはない。」<
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130108/dst13010800500001-n1.htm>

しかし広大な範囲を警察や自治体の職員だけで捜索することは難しく、また一刻も早い救助が必要であることから、通常はその山域に精通した地元の山岳協会や、民間のヘリ会社にも捜索を依頼することになります。むしろ警察のみで捜索を行える状況は希だと言っても良いでしょう。この場合民間の救助活動費は全て、遭難者やその家族が負担しなければなりません

その活動費の内訳を見ると
  • 救助にあたる隊員の日当 一人一日当り 1万円~5万円
  • 救助活動の危険性(雪崩や荒天など)に応じた危険手当
  • 救助隊員の食費・交通費・宿泊費・消耗品の代金
などとなっています。仮に民間人一人の救助活動費を一日5万円だと設定して、5人が捜索に加われば一日で25万円もの出費となってしまいます。さらに民間のヘリを活用した場合、救助ヘリの燃料費ももちろん遭難者自身が支払う事となります。その相場は「1分間につき1万円」。捜索のために1日2時間ヘリを飛ばすだけでも、120万円もの巨額の費用が必要になることが分かります。


もし救助が1日と言わず半日でも遅れれば、何十万円いや何百万円と言った単位で出費が増えてしまうことに。登山届の提出は、生命のみならず、金銭的な意味でも自身を救うことになるのは火を見るより明らかです。死んでしまってはもちろんのこと、例え生きて帰れてもたった1,2ページ程度の登山届を書かなかったために何百万円もの大金を負担することになってしまっては、悔やんでも悔やみきれないというものでしょう。

登山届の書式は先に上げた長野県警を含め各都道府県警のホームページでダウンロードできるほか、
日本山岳協会のホームページなどでも公開されています。また現在では登山ポストに提出しなくても各警察署がメールでの登山届の提出を受け付けており、印刷して登山ポストに届け出る手間も省くことができます。

どんなに経験を積み、きちんとした装備を整えた熟練者でも、遭難する時は遭難するもの。気象の急転やガス(山で生じる深い霧)による視界不良、転倒や滑落、突然の病気は、それこそ全く珍しいことではありません。
しかし、もし少しの手間をかけることで遭難時のリスクを大幅に減らせるとしたら、その手間を惜しむ理由はないのではないでしょうか。日帰りだから、携帯で助けを呼べるからと楽観視せず、山行前には登山届の提出を心がけたいもの
です。

移転しました。

お久しぶりです。
以前アメブロの方で「subaruoceanの日記的なアレ」というブログを運営しておりましたが、
このたびブログを引っ越すことにしました。
まぁ、最後にアメブロの方で更新してからもう2年以上が経過していますから、
憶えている方はほぼいない気もしますが…w

さて、ではなんで今更ブログを移転してまで更新したのかと言うと、
大きなきっかけの一つとしては、真田が勝手に師と仰ぐ借りてきた猫車改め各務原 夕氏が、
最近になってまた
ブログを更新し始めたからです。
元々アメブロで細々と運営していた自分のブログは猫車さん(真田はずっと前から猫車と呼んでいましたし、
ご本人もどちらでもいいとおっしゃっているので、真田は猫車という呼び名を使います)の
「巡る因果の猫車」をリスペクトして始めたものでしたので、その再開は自分に大きな影響を与えました。

二つ目の理由としては、普段真田はツイッターで好き勝手なことを呟いているわけなんですけど、
やはり「ツイッターの文字数制限は非常に鬱陶しい」、ということ。
ツイッターも楽しいのですけれど、出来れば大量のソースや図表なども交えつつ、
考えたことをより正確な言語で表したいという欲求が常々ありました。
そのためにはどうしてもツイッターの140字では足りなくなることがあるんですよね。
文章を短くするために情報を削って文意を誤解されるのも嫌ですし。

そんなこんなで「subaruoceanの日記的なアレ」改め「myojooceanの日記的なアレ」へと生まれ変わった当ブログですが、
これまで同様の政治・経済・ミリタリーの他に、あまり書いてこなかった登山や読書と言った趣味や、
自分の周囲で起こった私的な話なども織り交ぜつつ、
自分のメモ代わりも兼ねて不定期で更新していきたいと思っています。

更新頻度は相変わらず遅いかと思いますが、今後ともよろしくお願いいたしますm( _ _ )m
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